2009年10月09日

赤ちゃんの夢

すやすや眠っている寝太郎が、突然「ほぎゃ〜」と泣いた事がある。寝太郎は線香花火のように、くすぶって徐々に大きく泣くタイプなので、連れとびっくりして顔を覗き込んだ。怖い夢でも見たのかと話していたが、はて、赤ちゃんが見る怖い夢ってどんなだ?
そこで思い出したのがこの本。
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星新一さん「ブランコのむこうで」
私が読書を好きになるきっかけになった本。
母が読めと勧める本はなんだか説教臭く、当時の私にはどうもとっかかりにくいものばかり。読まなきゃ怒るし。(なんじゃい!)そんな私に姉が勧めてくれた。ショートショートで有名な星さんだが、この小説は長編のファンタジーだ。これがきっかけで、星さんのショートショートを姉から借りたり、自分で買ったりしていくつか読んだ。この後、SFファンタジーや推理小説、エッセイや気に入った作家の作品などを読むようになり、現在は歴史小説を好んで読んでいる。
妊娠中から読んでいた「竜馬がゆく」は、7巻まで読んだところで出産となり、それからは寝太郎の世話でなかなか読む事ができなかった。久々に開いてみたら、少し遡らないと内容が掴めない状況。長文を読むにも集中力を欠いている。そこで、軽い雑誌を読む事から文章に慣れていって、徐々に竜馬に戻ろうと思いついた。リハビリってところか。雑誌に慣れたところで「ブランコのむこうで」を思い出したので、読んでみる事にした。
さてさて、ここで赤ちゃんの夢の話に戻ろう。この話の主人公の「ぼく」は、自分にそっくりな少年と出会ったのをきっかけに、他の人の夢の「舞台」となる次元を渡り歩く事になる。お父さんの夢や、病気で寝たきりの少年の夢、自殺を図った女性の夢など。その中に、新生児室に居る、生まれたての赤ちゃんの夢が出て来たのだ。世の中の経験をしていない赤ちゃんは、生命の流れを遡った、はるか遠い時代の夢を見るのだ・・・という事になっている。夢には恐竜やマンモス、頻繁に爆発を繰り返す火山などが出てくる。
とすると、さしずめ寝太郎はティラノザウルスの夢でも見ていたのか。喰われなくて良かった(笑)。
さすがに、話の内容も文章も簡単で、あっさりと読み終わった。軽すぎたかなぁとは思うが、これでやっと竜馬にも戻れた。文章に慣れないお子さんが居たら、試しにこれを勧めるのも良いかもしれない。きっかけさえ掴めれば、色々読めるようになるカモ。ただし、私は相変わらず「How To 本」が読めない・・・。
ちなみにこの本のカバーは昔のもの。今ではもっとファンシーな装丁になっている。星さんの作品の挿絵としては、真鍋博さんがあまりにも有名。星さん独特の、最後にドスっとくる、シュールな話の結末にふさわしい、最高の組み合わせだ。(「ブランコ・・・」の挿絵は別の方が描いている。)
今の挿絵も変わっていなければ良いけど。
posted by はきこ at 12:58| 東京 ☀| Comment(2) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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