2007年11月05日

切腹(ひまつぶし)

取るもの取れば、あとは傷が回復するのを待つだけ。
しかし、娯楽の少ない病院で、テレビも元々見ない方だし、4人部屋で日々人が入院し、手術し、退院し、入れ替わり。「ただ痛いだけのヒマ人」の私が、慌ただしい中でひとり部屋で「ぼさー」っとしているのも、なんか身の置き場がないと言うか。
幸い病棟内に「デイルーム」なるものがあり、見晴らしが良く、人がくればそこで話をしても構わないし、食事もそこでする事ができたので、朝起きてから夕食を食べ終わるまで、ほとんどの時間をそこで過ごした。片手にはお茶と本。
入院前にコレを読んだ。
世に棲む日日
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「おもしろき こともなき世を おもしろく」
という、高杉晋作の辞世の句に惹かれて読み始めた。
そしてこの後、入院中に読んだのがコレ。
十一番目の志士
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・・・あらかじめ言っておくが、私は読書感想文を書くのが苦手。

ただもう、司馬作品は人物が魅力的に描かれているので、話にどんどん引き込まれる。気を付けなくてはいけないのは、あまりにも生き生きと描かれているため、登場人物が実在した人物だと思ってしまうところ。この物語の天堂晋助という人物も実在しなかった。うっかり墓でも探しに行こうものなら、探しきれずのたれ死んでも、あの世ですらお会いする事ができない。
私は最初に読んだのが「燃えよ剣」だったからすっかり土方贔屓になってしまったが、あの作品の中では勿論、土方さんが主人公だし、近藤勇がちょっとお調子者っぽく感じてしまったのも、司馬さんの嗜好がふんだんに投入されたからかもしれない。世に棲む日日も、吉田松陰と高杉晋作の描き方に、明らかな違いを感じた。だから、長州ではすっかり晋作贔屓(笑)。
本棚で待機している「竜馬がゆく」を読み始めたら大変かもしれない。それこそ寝食、自転車、ブログ、ブートキャンプ、全部忘れて全巻読破に没頭してしまうかも。音楽でJAZZに踏み込んだ時と同じ感覚。気を付けないと連れに叱られる。没頭しすぎる自分もあまり好きではないし(笑)。
司馬さんの、特に幕末の頃の本を読んだり、その史蹟を訪れたりしていると、その頃がそれほど遠い昔ではないように思える。東京、多摩地区に住んでいると、歴史の教科書に登場した地がすぐ近くにある。
よし、退院したらそんなところに行ってみるか。
posted by はきこ at 21:15| 東京 ☁| Comment(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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