それでもいつまでも家に居るわけにもいかない。少しずつ普段の生活に戻るべく、徐々に近所をぶらぶらする事にした。入院中に司馬遼太郎さんの「十一番目の志士」を読んでいて、そう言えば、長州ゆかりの地が近所にもあったなぁと思い出し、退院したら出掛けてみようと思っていたのだった。
世田谷線、可愛い。2両しかないのが良い。「松蔭神社前駅」には文字通り「松蔭神社」がある。まずはここに行ってみよう。
神社の前に、ちょっと腹ごしらえ。病院のヘルシーな食生活に慣れたお腹に、いきなり揚げ物のとんかつは無理なので、やっぱりここはアレがいい。
松蔭神社前駅の商店街から1本は入ったところにある「贋作カリー マシバシ イネツル カモ」という変わった名前のカレー屋さん。

古い建物を上手に利用。店内の席数は少ないが、女性がひとりで切り盛りしているので、このくらいがちょうど良いんじゃないかな。定休日は月曜日と第2・4日曜日。メニューはドライカレーと今週のカレー、チャイやラッシーのドリンクメニュー。毎週火曜日に今週のカレーが変わるので、月曜日は一生懸命仕込みをしているのかもしれない。
私が行った週は、オクラといんげんと鶏ひき肉のカレー。

ぁぁぁぁ(涙)。すんごく旨い。丁寧な感じが伝わってくるのは、やっぱり女性の仕事という感じがする。自分がガサツだから、見習いたいところだわ(笑)。砂場で遊んだ”棒倒し”みたいに、ご飯をまわりから少しずつ崩して食べていく。
ちなみに、この店の不思議な名前は、世に棲む日日の4巻(文庫本)に登場する日本の古語。クーデターを起こし、おまけに夷国と手を組んで下関を開港してしまおうという目論みが藩にバレて、命を狙われる身となった高杉晋作が「尻に帆をはって逃げる!」と伊藤博文、井上馨らと散り散りになって逃げ隠れる場面で出てくる。「マシバシ イネツル カモ」は「しばらく寝ていたようだなぁ」という意味。アラ、私にピッタリ。
おなかがいっぱいになったら、松陰神社へ。

安政の大獄で死刑となった吉田松陰は、晋作らの手で長州藩主の別邸があった世田谷のこの地に改葬された。多くの幕末の志士が学んだ「松下村塾」を模造した建物もある。

ニセモノ注意。
神社の奥には勿論、松蔭の墓があり、しっかりお参りして、次はレッツ豪徳寺。
豪徳寺は以前、ここのブログでも紹介したが、世田谷線宮の坂駅から歩いて3分ほど。小田急線豪徳寺駅が近いからと言って、世田谷線山下駅で降りたりしたらちょっと遠いぞ。
皮肉にも、松蔭を処した井伊直弼の菩提寺が同じ沿線に。そんな訳で、今回は井伊直弼の墓へのお参りは遠慮してみた。ここに来たのは、入院中お世話になった猫好きの姉に、招き猫をプレゼントしたかったから。
前回訪れたときは特に興味がなかったが、宮の坂駅のホームの隣に世田谷線の旧車両が展示してある。

この車両は世田谷線で働いた後、色を緑色に塗り替えられて江ノ電で働き、引退後はここで余生を送っている。特に色の塗り替えはしていないようで、車体には「EER(Enoshima Electric Railway)」の文字がある。中にも入る事ができ、細かいところに路面を走っていた頃の匂いがするのが良い。
そんな感じで、電車に乗ったり、人とすれ違ったり、4時くらいまで街をウロウロしていたらやっぱり疲れた・・・。ぐったり。
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大変な事があったんだ。でも、元気になってよかったね。FBMでは、すれ違い位だったけど、以前と全然変わらない、はきこさんだったよ。
明日から、楽しみが一つ増えた。
でも、体だけは気をつけましょうね。私も、月一の医者通い。
ブログは、今年のFBMで新しく知り合いになった方が多く
ちょっとやる気が出てきたので再開しました。
でも、家事をやったり、体力作りをする生活に慣れてしまったせいか
なかなか更新に時間がとれないものです。
ぼちぼちやりますので、またよろしくお願いします。
他の女性に聞くと、同じ病気をした人がけっこういらっしゃって
これは「はしか」みたいなものなんだと思いました。
でも、体には気をつけたいですね。
とにかく、元気そうで嬉しいよ。
今年も、素敵な「秋」になりますように。
また楽しい秋になりそうです。
目下、プランニング中。
なにせ、日帰りなもので(汗)。
こちらにいらした時には必ずお連れしますので
是非、遊びに来てくださいね。